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腰痛関連でよくある質問と回答①
腰椎分離症ってなに?
分離症によって生じる腰痛は10~15歳頃から生じますが、青少年から高齢者まで広い範囲に腰痛や下肢痛・しびれが出ます。
多くの方が中学生頃に、ジャンプや腰の回旋をする事で腰椎の後方に亀裂が入って起こります。ケガをするように1回だけで起こるわけではなく、スポーツの練習などで繰り返して腰椎を反らしたり回したりすることで起こります。一般の人では5%程度の方が、スポーツ選手では30~40%の人が分離症になっていると言われており、症状は腰の痛みと、お尻や太腿の痛みなどが出る場合があります。
痛みは腰椎を後ろに反らせた時に強く現れます。 -
腰痛関連でよくある質問と回答②
分離すべり症ってなに?
分離症は10代で起こりますが、この状態が放置されてしまう事で、分離した部分の腰椎の安定性が失われてしまい、上下の骨にズレ(すべり)が生じてしまいます。それが原因となってその後、徐々に「分離すべり症」に進行していく場合があります。
すべりの程度にもよりますが、症状として腰痛と坐骨神経痛があります。すべりが強度になってくると、腰椎の後ろを走る脊髄神経が圧迫されてしまい、下半身に痛みやしびれが出現します。
また、長い距離を歩くと痛みやしびれが出現し、かがむことで楽になる「間欠性跛行」(かんけつせいはこう)と言う症状も多く見られます。 -
腰痛関連でよくある質問と回答③
変性すべり症ってなに?
原因は不明と言われていますが、多くは加齢とともに椎間板や靭帯、関節など腰椎を固定している組織の安定性が失われて、積み木のように連なる腰椎が、前方へ滑り出してしまい起こる症状が「変性すべり症」と言います。
すべりの程度にもよりますが、症状として腰痛と坐骨神経痛があります。すべりが強度になってくると、腰椎の後ろを走る脊髄神経が圧迫されてしまい、下半身に痛みやしびれが出現します。
また、長い距離を歩くと痛みやしびれが出現し、かがむことで楽になる「間欠性跛行」(かんけつせいはこう)と言う症状も多く見られます。 -
腰痛関連でよくある質問と回答④
腰部脊柱管狭窄症ってなに?
この病気は長い距離を続けて歩くことができない疾患です。
腰痛はあまり強くなくて、安静にしている時にはほとんど症状はなく、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、大腿や膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。
すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。
進行すると、下肢の力が落ちたり、尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。
脊柱管は脊髄の神経が通るトンネルです。年をとると背骨が変形したり、神経の通る脊柱管を狭くなって、それによって神経が圧迫を受け、神経の血流が悪くなって脊柱管狭窄症が発症する。
中高年に発症することが多く、また背骨を後ろに反らすと脊柱管が狭くなり、前に曲げると広がるので、歩行と休息を繰り返す間欠性跛行が起こります。
日常生活で姿勢を正しく保つ事が必要で、手術ではない治療としてはリハビリテーション、コルセット、神経ブロックや脊髄の神経の血行を良くする薬などがあり、これらで症状が改善することもあります。
歩行障害が進行し、日常生活に支障が出てくる場合には手術を行うこともあります。 -
腰痛関連でよくある質問と回答⑤
腰部椎間板ヘルニアってなに?
腰やおしりに痛みが走り、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなる疾患です。
背骨が横に曲がり(側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがある。椎間板は背骨をつなぎ、クッションの役目をしている。その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。
悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでヘルニアが起こりやすくなることが多いです。
下肢伸展挙上テスト(膝を伸ばしたまま下肢を挙上して坐骨神経痛の出現を見るテスト)や下肢の感覚が鈍いかどうか、足の力が弱くなっていないか等で診断します。X線(レントゲン)撮影、MRIなどで検査を行い診断を確定します。
MRI画像で椎間板が突出していても、症状が無ければ多くの場合は問題はないです。
痛みが強い時期には、安静を第一に考え、コルセットをつけたりします。消炎鎮痛剤の服用や坐薬、神経ブロックを行って、痛みをやわらげます。痛みが軽くなれば、牽引を行ったり運動療法を行っていきます。